top of page

2017年4月7日〜9日

そこ、いま、C さん、いま、鳴る、 

演出  :和田ながら(したため)

演奏  :中川裕貴

出演  :穐月萌 石井花果 武内もも(劇団速度) 

「ここ」という声は、場所だけを示すことができない。その音を連れてくる「わたし」はどいつだ、と問わずに、「ここ」はやって来ることができない。だったら、「わたし」さえいれば「ここ」はOKか。そうは問屋がおろさない。それが響く「いま」のありさまなしで、「ここ」のはずがない。

さて、とたんに、「ここ」という声が出なくなる。「ここ」と言えるほど「わたし」なのかはおぼつかず、「ここ」と言える「わたし」ほど「いま」かどうか、

その響きのフレッシュな色とはうらはらに、なんとも渋い。

目の前にゆらめくしっぽがある。追えば遠ざかる。退れば寄る。止まれば止まったままだけれど、身体はじっとしていることに耐えられない。

「そこ」ならまだ声になる気がして、それはきっと残された最後の無邪気だろうし、その無邪気を罵ることから、まずは。

だってどんなに隣でも、同じ1日に暮らしているだけで違う時間を生きているんだから、そうやすやすと連帯してはいけない。

会場 green&garden

京都市中京区猪熊通三条下る 三条猪熊町 645 番 1

http://green-and-garden.net

和田ながら(したため)

 

京都造形芸術大学芸術学部映像・舞台芸術学科卒業、同大学大学院芸術研究科修士課程修了。 2011 年 2 月に自身の

ユニット「したため」を立ち上げ、京都を拠点に演出家として活動を始める。ユニット名の由来は、 手紙を「したためる」。

主な作品に、日々の記憶を思い返すこと/損なうことをめぐる #3『わたしのある日』、 作家・多和田葉子の初期作を舞台化した #4『文字移植』がある。同世代のユニットとの合同公演も積極的に企画し、 また、美術家や写真家など異なる領域のアーティストとも共同作業を行う。2015 年、創作コンペティション 「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう」vol.5 最優秀作品賞受賞。

したためは 2015 年よりアトリエ 劇研創造サポートカンパニー。2013 年より Dance Fanfare Kyoto の運営に携わる。

blog. http://shitatame.blogspot.jp/   twit. https://twitter.com/shitatame 

中川裕貴 Yuki Nakagawa

 

京都市在住。楽器(チェロ)を持ち、電気を使い、作曲・演奏(拡声)・演出を行う。

バンド「中川裕貴、バンド」「swimm」などに参加。その他、柳沼昭徳(烏丸ストロークロック)、桑折現、 わっしょいハウスなどの劇団・劇作家の舞台音楽をいくつか担当。

此処数年は「音/音楽」の周辺に潜り・漬りながら、演奏という行為を通じ、「音/音楽」が持っている 体系/倫理を部分的に切断させ、また同時にその断面を眺めるということをしている。

京都市立芸術大学大学院 音楽研究科修了(音響心理学/聴覚) 

ARCHIVES 

スタッフ:北方こだち

制作  :長澤慶太・溝端友香

​協力  :城間典子・豊山佳美

主催  :時差

bottom of page